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「自信」なのか「自己肯定感」なのか?

ドラマスクールの子どもたちは「通い始めて自信がついた」「学校で発表するのが平気になった」というようなことを、よく言ってくれます。それはなによりです!私も嬉しいです。

ちなみに自信とは「自分で自分の能力や価値などを信じること」ですが、正直、演劇教室に通った結果、みんなが短期間で飛躍的にスピーチのスキルが上達したとか、プロのような演技ができるようになった…というわけではありません。でも、上手かどうかはともかく、生き生きと表現する子どもたちはとても楽しそう。

見ている私としては、ついたのは自信より「自己肯定感…ありのままの自分を肯定的に受け止める感覚」ではないかな~と思ったりするのですが、でもそれってどう違うんだろう?
というわけで、自信と自己肯定感について、考えてみたいと思います。

自信と自己肯定感はどう違うのか?

自信と自己肯定感は似ている部分もありますが、異なる概念です。

自信は、特定の能力や練習して身につけたスキル、状況に対する信頼や確信を指し、経験や過去の成功に基づいています。

「ボクはけん玉を毎日練習していろんな技ができるようになったから、けん玉だけは自信がある!」とか「ワタシは英語が得意だから、テストで100点を取れる自信がある」とかですね。

それに比べると自己肯定感は、自分の長所も短所も含めて、肯定的に自分自身を受け入れられるとか、他人からの評価に関わらず、自分自身を尊重できるかどうか、自分には目標を達成する能力があると信じられるか…などの方が要になってきます。

「自分はよくおしゃべりが過ぎるけど、自分の意見はしっかり言えるよ」とか「今回は失敗だった。でもよくやった。自分ならきっと次はもっとがんばれる」といったところでしょうか。

ドラマスクールのレッスンでは、失敗をネガティブなものとして捉えておらず、むしろ失敗を面白がったり、失敗の中の有意義な部分を探したりします。さらには、失敗してしまった自分を、みんなと一緒に笑えるようになったら最強です。

「できるようになったから自信がついた」というより、「できる自分もできない自分もイイねと思えるようになったから、いろいろなことに思い切って挑戦できるようになった」という方が近いのかな…つまり、自己肯定感が自信に繋がったのかな、という気がするわけです。

自信と自己肯定感はどっちが大事か

もちろん、自信も自己肯定感もどちらも大事で、相互に影響し合っています。

自己肯定感が高い人は、過度に自己批判をしないので、感情的に安定し、ストレスやプレッシャーに対処しやすくなります。
と同時に、他者にも寛容で健全な関係を築きやすく、社会的な繋がりを持ちやすくなります。ひいては、全体的な幸福感が高まり、人生の満足度が向上します。

一方自信があると、仕事や学業、スポーツなど特定の活動において、具体的な行動や挑戦に積極的になり、成功する可能性が高まります。また、自信があることで、高い目標を設定し、それを達成するための努力を惜しまなくなりますし、モチベーションを維持しやすくなります。

自己肯定感と自信は相互に補い合うので、自己肯定感が基盤となり、その上に自信が築かれます。自己肯定感が高いと、自信を持ちやすくなりますし、自信が高まることで自己肯定感も向上します。

長期的な視点で見ると、自己肯定感は長期的な精神的健康や幸福感に直結します。失敗や挫折に対する耐性が強くなり、人生全般において前向きな態度を保ちやすくなります。
また、 具体的な目標を達成する際には、自信があることで、実行力やパフォーマンスが向上し、成功する確率が高まります。

つまり、「自信と自己肯定感はどちらが大事か」は状況によりますが、両方がバランス良く保たれることが理想的です。自己肯定感を基盤に、自信を持って具体的な行動や挑戦に取り組むことが、充実した人生を送るために重要、ということですね。

投稿者プロフィール

渡辺 奈穂
渡辺 奈穂
1989年より演劇を始め、俳優・演出を経て後進の育成に携わる。指導開始後ほどなくして、演劇体験がプロを目指す者だけでなく受講者の生活・人生を大きく活性化させることを痛感。2020年にオンラインレッスンをスタートし、子どもから大人まで、全国の幅広い年代の受講者へレッスンを届けている。

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